バンクシーのストリートアート作品には各々意味が!日本での展覧会は?

バンクシーは覆面芸術家としてストリートアートを
バンクシーは、イギリスのロンドンを拠点に活動する覆面芸術家です。
本名や生年月日なども明かされていません。
バンクシーは、社会風刺的な絵をストリートアートとして、街の壁や、家の壁、そして戦争で破壊された建物の残骸などに描いています。
バンクシーの描き方はゲリラ的で、誰にも見られないように、または人目につかないように、さっと描きあげるという手法です。
よって、謎めいており、当然いろいろとバンクシーに関してはまだまだ、不明な点が多いようですね。
バンクシーの名前が世界的に広まったのは、2005年に世界各国の有名美術館に、バンクシーの作品がしばらく展示されていたことが判明し、大きくニュースで取り上げられてからですね。
なんとバンクシーは、美術館の中でも人気のない部屋に自分の作品をこっそりと無断で展示していたんです。
きっとバンクシーの作品が、他の展示されている絵画と比べても、同じくらい素晴らしかったので、職員もあまり違和感を感じなかったのかもしれません。
それにしても、一つの美術館ではなく、複数の美術館で無断展示を成し遂げるとは、本当にゲリラ的な手法です。
バンクシーの作品には各々意味が
バンクシーは社会風刺的な作品を描いているので、各々の作品には、ちょっとした皮肉から、反戦などの大きな意義が込められていることもあります。
こちらは、イスラエルとパレスティナを隔てる分離壁に描かれた作品。
自爆テロやミサイル攻撃によって何度となく戦争を繰り返しているイスラエルとパレスティナ。
結果、イスラエルがこんな高い壁を分離壁としてつくってしまいますが、その壁に描かれたこのバンクシーの作品は、戦争の無意味さを静かに語りかけるものとなってます。
バンクシーは、この作品のほかにも、全部で9作品を分離壁に残したそうですが、描いている間に何度も、イスラエル兵に銃口を向けられたそうですが、ひるむことはなかったそうです。
バンクシーの日本での展覧会は?
2016年の6月に東京お台場で『ワールドグラフィックアート展』が開催されたときには、バンクシーの作品も見ることができました。
それ以外では、常設のバンクシーの作品が見られる美術館や展覧会は残念ながら、日本にはありません。
でもゲリラ的手法を使うバンクシーなので、予測がつかないところで自分の作品を展示したり、販売したりするかもしれません。
2013年の10月にニューヨークのセントラルパークで、バンクシーがサイン入りの絵画を、ゲリラ的に販売したところ、7時間で3人だけが購入していったそうです。
でもだれもその作品がバンクシーのものだとは気づかなかったそうです。
ホントに、いたずら好きなのか、我々を試そうとしているのか。
ちなみに売値は60ドル。でも市場価値としては6万ドルだそうです。
バンクシーの作品は日本にはあるの?
バンクシーのストリート・アートは、残念ながら日本にはありません。
戦争や地域紛争とは無縁の国なので、バンクシーのターゲットには入っていないのかもしれません。
バンクシーではありませんが、バンクシーと同じようにゲリラ的な手法でストリートアートを描く人はいます。
「281 Anti_nuke」がその人。
バンクシーほどではないにしろ、世界的に高評価を受けています。名前にもある通り「反核」が主張ですね。
バンクシーにしても、281_Anti nukeにしても自らの信念を持って、描かれる作品には力強さを感じますよね。
今後も、日本ではストリートアートが描かれている場所が、崩壊したビルの壁になんてことがないように、していきたいものです。
バンクシーのものは社会問題への挑戦のように感じたが、281_Anti nukeのものは特定の人物、特定の企業への憎悪に思える。
281_Anti nukeの作品はバンクシーのものと違って社会風刺ではなく憎悪表現(ヘイト・スピーチ)のようだ。
フランスでシャルリー・エブド襲撃事件起きたことを思い出す。
世界は281_Anti nukeの作品を擁護するのだろう。表現方法が違法行為を伴うものだとしても。
私には世界がヘイトクライムへの道を進んでいるように思えてならない。