一帯一路とはわかりやすくいうと現代版シルクロード?日本は参加で対応?

(2018年9月18日:アップデート)
一帯一路とは?
最近良くニュースで見かける
『一帯一路』(いったいいちろ、英語ではBelt and Road, B&R)
とはわかりやすくいうと何なんでしょう?
どうやら、現代版のシルクロードと呼べるもののようです。
中国の国家主席習近平氏が、2014年11月に「アジア太平洋経済強力首脳会議で唱えた経済圏構想です。
極東からヨーロッパにいたる一帯を、国や地域をまたいで経済開発し、物流もインド洋・東シナ海を中心に、沿岸諸国の協力の下、海運の航路を拡充していくことを、目的にしています。
キリストがまだ生まれる前、すなわち紀元前の時代、ローマ帝国と中国・奏および広くはユーラシア大陸全体で、すでに国際交易が行われていました。
「シルクロード」という名称は、19世紀に入ってからドイツの地理学者が名付けた呼び名です。
その当時はローマ帝国と奏を結ぶ街道の拠点の都市が、これらの物流と交易で非常に賑わっていたといいます。
現在は、経済発展しているのがヨーロッパとアジアは東寄りの海岸エリアの都市なので、ユーラシア大陸の内陸部は、素通りで以前のような輝きがありません。
習近平氏は、再びそれらかつての交易の中心都市を再び発展させるために、その一帯を経済圏として発展させていく構想として、「一帯一路」を発案しています。
一帯一路は現代版シルクロード?
まさしく、現代版シルクロードなんですが、いろいろと大人の事情もそこには絡んでいるようです。
もともとのシルクロードは、アジアにあってローマにはなかった香辛料や絹(シルク)が運ばれ、アジアには宝石などの装飾品がローマから見返りに運ばれていました。
お互いに交易をするメリットがあったんですね。
一方、現代はすでにいろいろは商品が世界中で取引されており、その地域でなければ買えない・食べれないものは、ほぼありません。
シルクロードは、ユースラシア大陸の内陸にあり、大量の物資が輸送できる海とは遠く離れていて、現代においては経済的にすすんで進出していくメリットがありません。
よって、かつてのシルクロード地帯には、ネパール、インド北部、ロシア南部、モンゴル、アフガニスタンなど、経済的発展に取り残された地域や国が多数あります。
これらの地域に、インフラ投資をして道路や鉄道を整備して、その一帯を経済的に発展を狙いこの構想に、これら多くに国では賛成しているんですすね。
習近平氏も、ただ周辺国への援助として「一帯一路」構想を打ち上げたわけではなく、中国としてのメリットもしっかり考えています。
1)中国も経済発展できる
「一帯一路」は中国の地域も広く含まれていますから、インフラが整えばこれらの地域での経済発展が望めます。
2)アジアのリーダーとなれる
「一帯一路」のために中国が開発資金として、他国に融資をし経済発展をリードしていければ、アジアのリーダーとしての地位が確立していきます。
3)通貨「元」の国際化に役立つ
中国を中心とした経済圏ができてくれば、貿易の決済に中国通貨である「元」が使われる機会も増え、「元」の国際化に貢献することができます。
一帯一路に日本は参加する?
日本はこの「一帯一路」構想へは参加するのでしょうか?
いまのところ、日本が「一帯一路」に参加する可能性はなさそうです。
もともと、「一帯一路」の構想地域に、海をまたいだ日本は入っていませんでした。
しかも、「一帯一路」のターゲットとされているユーラシア大陸内部地域は、日本企業の進出が少ないので、経済的メリットを殆どないとされています。
心理面でも、中国主導の経済構想や事業進出に対する警戒感も、日本の大企業の中には根強いようです。
中国が主導し2013年から、アジア地域のインフラ投資の為に設立されたAIIB(アジアインフラ投資銀行)にも、日本は参加していませんからね。
基本的に日本はアメリカが参加していない国際的なフォーラムには加わらないことが多いです。やはりアメリカの同盟国として行動をともにしたいのでしょう。
でも、GDPでも中国に抜かされてその差をどんどん広げられている日本なので、このままでは、アジアでの存在感が薄れていく一方だと、ちょっと心配なんですが。
鉄道や道路建設は日本の得意分野なので、「一帯一路」構想に乗ってみるのもアリだと思うんですけどね。
(追記:2018年9月19日)
「一帯一路構想」も当初の予定通りには進んでいないようですね。マレーシアでマハティール首相が復権したことにより、中国との距離を置き出したようです。
近代的なビルが立ち並ぶ予定だった「フォレストシティ」も多くの購入者が中国からだったということで、自国民であるマレーシア人が住めないような開発は意味がないとして、マハティール首相の一声で開発の中止が決定となりました。
果たして「一帯一路構想」は今後どう展開していくのでしょうか?
参加すべきでない 鉄道だって、外国には輸出しないという約束で新幹線の技術を教えたら、日本の新幹線輸出の競争国になってしまった。シュウキンペイが泣きついてきたのは、今は部品をかき集めて、組み立てるだけだけで、自国では部品開発がまだできていないけど、だんだん自国で賄えるようになり、完全に日本の輸出が出来なくなるのが目に見えている。もし日本がこれに参加するなら自殺行為です。