慶応卒、50代で早期リタイヤしアメリカ移住したヒロキから見る世界。

アメリカが保護主義へ!トランプの政策で日本への影響は?やはり円高?

トランプ

アメリカが保護主義へ

どうやら、アメリカの保護主義政策が実際に動き始めそうですね。

 

トランプ大統領は3月31日に対米貿易黒字国を対象に、原因分析を命じる大統領令に署名しました。

トランプ大統領

 

対米での貿易黒字は、中国・日本・ドイツが主な国なので、この大統領令も中国・日本・ドイツを狙ったものだと思われます。

 

この大統領令の署名に合わせるように、アメリカの政府高官もそろって、貿易黒字国には「不公正」があるとのコメントを出しています。

 

ロス商務長官は、
「多くの国が自由貿易を唱えるが、実際には米国よりずっと保護主義的だ」

ロス商務長官

 

国家通商会議のナバロ委員長も
「雇用や工場を国外に持ち去る不公正な貿易に対処する」

ナバロ委員長

 

とコメントしています。

 

我々日本人にしてみれば、自動車を筆頭に米国からの輸入品に対しての関税はほぼゼロであり、逆に日本からの自動車の対米輸出には2.5%の関税が掛けられているなど、米国のほうが「不公正」な貿易慣行ではないかと思えます。

 

しかし、そこは政治の世界なので、何やかやと理由をつけて日本が「不公正」だと攻めてくるんでしょうね。

 

1980年代に日米間の大きな国際問題になった日米貿易戦争の時には、関税はすでに日本のほうが低かったので、アメリカは「日本には排他的な商慣習がある」とアメリカ車の売れない原因を日本の商慣習にし、強制的にアメリカ車の輸入台数を設定してきたりしました。

トランプ自動車業界

 

これらの政策を持ってしても、アメリカ車の販売が伸びなかったのは歴史がすでに証明しており、原因は車の性能の違いやデザインであることは明らかになっています。

 

今後、米国商務省と米通商代表部(USTR)が「不公正」がないかの分析結果をトランプ大統領に報告しますが、きっと何かしらの理由を見つけてくるのではないかと考えられます。

 

目的は、中国・日本・ドイツとの貿易に関する2国間交渉を有利に進めるためになります。

 

アメリカはすでに多国間の協定である北米自由協定(NAFTA)を見直して、2国間交渉をより重視することを方針として打ち出しています。

 

「不公正」がないかの分析結果を基に、反ダンピング関税やその他の対抗措置を相手国に要求する根拠にしていくと思われます。

 

日本側として、懸念されているのは、2国間協定で「為替条項」が入れられること。

 

これは、一定額以上の貿易赤字になった場合には、為替を円高・ドル安に調整する義務を相手国に課すものになります。

為替レート

 

現在の日本は、デフレを脱却するためになんとか円安にしてインフレの状況を生み出そうとしています。

 

そんな矢先に、「為替条項」を入れられたら、日本の景気回復の腰を折ることになるので、なんとしても避けたいところでしょう。

 

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アメリカの保護主義政策、日本への影響は円高?

アメリカのトランプ政権の第一目標は、

 

「アメリカ・ファースト」

トランプ大統領

 

すなわち、アメリカ国内の雇用を増やす為に、アメリカ国内の企業を守るのが第一目標になります。

 

そのためには保護主義政策で、輸入を制限して国内の企業で生産した商品を販売しようということです。

 

ただし、この政策では効果が出るまでに時間がかかってしまいます。

 

また、為替レートから見ると、アメリカの輸入が減り、貿易赤字が改善し、米ドルでの海外への支払いが減ってドル売りが減るので、為替は円安ドル高の方向に向かいます。

 

そうすると、アメリカで生産された商品を海外に輸出しようとした時の競争力が落ちるので、再び貿易赤字の拡大の方向へ逆戻りしてしまう可能性があります。

 

それを防ぎ、また、即効性のある政策としては、すぐにでも為替レートをドル安に持っていくことです。

 

たとえば、1ドル=100円であれば、200万円の日本車をアメリカで販売する時の価格は2万ドルとなります。

 

これが、ドル安(円高)になって1ドル=50円になれば、200万円の日本車は4万ドルとなり、必然的に販売台数が落ちていきます。

 

そして、その穴埋めをするのが、相対的に安く見えるアメリカ車になり、アメリカの自動車会社の、収益が上がり雇用が増える。ということになります。

 

きっと何かしらの理由を付けて、ドル安円高の方向へ誘導するように、アメリカ政府は日本政府に要求してくるのではないかと考えられています。

 

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トランプの政策はなぜ変わった?

不思議なのは、トランプ大統領就任直後に行われた日米首脳会談では、殆ど為替の問題は出てこなかったのに、今になって手のひらを返したように、「不公正」だといい始めたのは、なぜなんでしょうか。

トランプ安倍

 

日米首脳会談が行われた当時は、就任直後で支持率も高く、メキシコとの国境への壁建設のように、他の目玉政策が広く支持されており、あえてトランプ政権を支持してくれている日本政府に対して、為替問題を持ち出して関係を悪化したくはなかったとのだと思われます。

 

それが、イスラム国からの入国禁止例が、裁判所によって差し止められたり、オバマケアの代替案が身内の共和党からも反対され、可決できなくなったりと、つまずきが増え、失地挽回の必要性が出てきました。

 

保護主義政策を導入し、為替レートをアメリカの輸出に有利なドル安へと誘導するのに財源は必要ありません。

 

議会で財源確保で喧々諤々の議論をすることもないので、簡単に素早く実行でき、アメリカ国民の支持も取り付けやすいというのが、大きな理由ではないでしょうか。

 

今後どの程度のプレッシャーで、アメリカ政府が日本政府に保護主義政策に絡んだ円高ドル安を強要してくるかわかりません。

 

なんとか、日本の景気が落ち込まないくらいのレベルの円高でとどまってくれればいいのですけどね。

 

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